REGZA(レグザ)の高性能な55インチテレビを探していると、「55Z875R」と「55Z870N」という、型番がとてもよく似た2つのモデルが見つかりますよね。
「名前は似てるけど、いったい何が違うんだろう?」 「どちらもミニLED搭載でタイムシフトマシンに対応してるみたいだけど、どっちを買うべき?」
こんな風に迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。 とくにREGZAの「Zシリーズ」は、画質も機能も妥協したくない人が選ぶハイグレードモデルですから、違いはしっかり把握しておきたいところです。
実はこの2つのモデル、55Z870Nが2024年に発売されたモデル、そして55Z875Rが2025年に登場した後継(最新)モデルという関係。
つまり、55Z875RはZ870Nをベースに、いくつかの点が改良・進化しているということ。 基本的な魅力は引き継ぎつつ、さらにパワーアップしているんです。
編集長この記事では、REGZA 55Z875Rと55Z870Nの具体的な違いを、初心者の方にもわかりやすく、じっくりと比較してみました!
55Z875Rと55Z870Nの違いを比較!
まずは、両モデルの主なスペックを一覧表で比べてみましょう。
どちらも55V型の4KミニLED液晶テレビであり、REGZA最大の特徴である「タイムシフトマシン(地デジ9チューナー搭載)」は共通して搭載しています。
| 項目 | 55Z875R (2025年モデル) | 55Z870N (2024年モデル) |
| 発売時期 | 2025年7月頃 | 2024年5月頃 |
|---|---|---|
| 映像処理エンジン | レグザエンジンZRα | レグザエンジンZR |
| パネル | 4K Mini LED 液晶 | 4K Mini LED 液晶 |
| バックライト | 新開発 高輝度Mini LED | Mini LED 液晶パネル |
| HDR対応 | Dolby Vision IQ, HDR10+ ADAPTIVE | Dolby Vision IQ, HDR10+ ADAPTIVE |
| チューナー数 | 地デジx9、BS/CS 4Kx2、BS/CSx3 | 地デジx9、BS/CS 4Kx2、BS/CSx3 |
| タイムシフトマシン | 搭載 | 搭載 |
| スピーカー | 重低音立体音響システムZ | 重低音立体音響システムZ |
| 音声実用最大出力 | 70W 2wayメインスピーカー(15W+15W) トップスピーカー(10W+10W) ウーファー20W | 60W 2Wayメインスピーカー(15W+15W) トップツィーター(5W+5W) ウーファー20W |
| ゲーム機能 | 4K 144Hz VRR対応 | 4K 120Hz 倍速対応 |
| OS | REGZA OS | REGZA OS |
| 年間消費電力量 | 130kWh/年 | 121kWh/年 |
| 省エネ基準達成率 | 94% (2026年度基準) | 101% (2026年度基準) |
| 本体サイズ (スタンド含) | 幅122.9 x 高さ77.0 x 奥行26.6 cm | 幅123.3 x 高さ77.2 x 奥行26.5 cm |
| 質量 (スタンド含) | 23.5 kg | 23.5 kg |
こうして見ると、サイズ感や基本的な機能(チューナー数、OS)はほぼ同じですね。
大きな違いは、「映像処理エンジン」「スピーカー出力」「ゲーム性能(リフレッシュレート)」、そして「消費電力」にあることがわかります!
違い1:映像処理エンジンが「ZR」から「ZRα」へ進化!


- 55Z875R … レグザエンジンZRα (アルファ)
- 55Z870N … レグザエンジンZR
今回のモデルチェンジで最も大きなポイントが、テレビの画質を決める頭脳、「映像処理エンジン」の進化です。
2024年モデルの55Z870Nは「レグザエンジンZR」を搭載していました。 これだけでも、AIが放送やネット動画など、あらゆる映像を解析して高画質化してくれる、非常に高性能なエンジンです。地デジを驚くほどキレイに映し出してくれる「地デジAIビューティ」機能なども、このエンジンの力なんですよね。
それに対して、2025年モデルの55Z875Rは、さらに上位の「レグザエンジンZRα」を搭載しています。 名前の通り「ZR」のさらに上、「アルファ」の名を冠した最新エンジンです。
この「ZRα」になったことで、AIによる解析能力がさらに向上しました。 例えば、AIが映像に映る人物や背景を認識するだけでなく、その「構図」まで推定するようになったんです。これにより、手前の人物はよりくっきりと、背景は自然な奥行き感をもって描き分ける「AIナチュラル フォーカス テクノロジーPRO」といった機能が強化されています。 まさに、”主役が際立つ”映像表現がうまくなった、というイメージですね。
もちろん、Z870Nの「ZR」エンジンでも画質に不満を感じることはまずないでしょう。 しかし、Z875Rの「ZRα」は、ミニLEDパネルの性能をさらに極限まで引き出し、よりリアルで立体感のある映像を映し出す力を持っています。 常に最新・最高の画質を追い求めたいという人には、このエンジン進化は見逃せないポイントです!
違い2:音の迫力がアップ!スピーカー出力の向上


- 55Z875R … スピーカー実用最大出力 70W
- 55Z870N … スピーカー実用最大出力 60W
画質と並んで、テレビ体験の満足度を左右するのが「音」ですよね。 55Z875Rは、音質面でも着実なパワーアップを遂げています。
両モデルとも、画面上部にもスピーカーを配置した「トップスピーカー」や、重低音を担当する「ウーファー」を搭載した「重低音立体音響システムZ」を採用している点は共通です。 これにより、音が下からだけでなく、上からも包み込むように聞こえ、Dolby Atmosなどの立体音響コンテンツをテレビ本体のスピーカーだけで臨場感たっぷりに楽しめます。
違いは、そのスピーカーを鳴らす「実用最大出力(W数)」です。 55Z870Nが合計60Wだったのに対し、55Z875Rは合計70Wへと、10Wアップしました。
「たった10W?」と思うかもしれませんが、この差は意外と大きいんです。 出力が上がるということは、それだけ余裕を持って音を鳴らせるということ。 とくに映画のアクションシーンでの爆発音や、音楽ライブの迫力ある重低音など、大きな音が出る場面で、音が割れにくく、よりクリアで力強いサウンドを体感できるようになります。
もちろん、Z870Nの60Wでも一般的なテレビと比べれば圧倒的に高音質です。 ただ、テレビのスピーカーだけで、より映画館に近い迫力を求めたい人にとっては、70Wにパワーアップした55Z875Rのほうが満足度が高いと言えます!
違い3:ゲーム性能が「144Hz VRR」に対応!


- 55Z875R … 4K 144Hz VRR対応
- 55Z870N … 4K 120Hz 倍速対応
最近はテレビでゲームを遊ぶ人も多いですが、ゲーム性能も進化しています。
55Z870Nも、4K 120Hz(1秒間に120回画面を書き換える)入力に対応していました。 これはPlayStation 5やXbox Series Xといった最新の家庭用ゲーム機が要求するスペックを完全に満たしており、非常に滑らかな映像でゲームを楽しめます。
一方、55Z875Rは、ついに「4K 144Hz VRR」に対応しました。 「144Hz」というのは、主にハイエンドなゲーミングPCで使われる規格です。 もし高性能なゲーミングPCをテレビに接続して遊びたい場合、Z875Rならその性能を最大限に引き出すことができます。
また、「VRR(可変リフレッシュレート)」にも対応したのがポイントです。 これは、ゲーム機(やPC)が出力する映像のタイミングと、テレビが画面を書き換えるタイミングを同期させる技術のこと。 これに対応していると、ゲーム中にありがちな映像のチラつきや、画面が上下でズレる「ティアリング」という現象を防ぐことができ、ストレスなくゲームに没頭できます。
家庭用ゲーム機(PS5など)で遊ぶのがメインなら、Z870Nの120Hzでも十分すぎる性能です。 しかし、PCゲームも最高の環境で楽しみたい、というヘビーゲーマーの方には、144Hz VRRに対応した55Z875Rが最適な選択肢となります!
違い4:省エネ性能は旧モデルZ870Nがわずかに有利
- 55Z875R … 年間消費電力量 130kWh/年 (省エネ達成率 94%)
- 55Z870N … 年間消費電力量 121kWh/年 (省エネ達成率 101%)
これは少し面白いポイントですが、省エネ性能(年間の消費電力量)だけを見ると、2024年モデルの55Z870Nのほうが数値が良くなっています。
55Z870Nの年間消費電力量が121kWh/年なのに対し、最新の55Z875Rは130kWh/年と、少しだけ増えています。 これはおそらく、映像エンジンが「ZRα」へと高性能化し、スピーカー出力も70Wへとパワーアップしたことによる「トレードオフ」だと考えられます。
もちろん、この差で年間の電気代が何千円も変わるわけではありません。 しかし、REGZAのZシリーズは「タイムシフトマシン」を搭載しているのが特徴です。 タイムシフトマシンは、地デジ番組を常時録画し続ける機能なので、基本的にテレビの電源(機能待機時)は入れっぱなしにする人が多いんですよね。
そう考えると、少しでもランニングコストを抑えたい、エコなモデルを選びたいという視点に立つならば、55Z870Nを選ぶ、というのも非常に合理的な判断です!
共通点:どちらを選んでも「タイムシフトマシン」は最高!
ここまで違いばかりを見てきましたが、忘れてはいけないのが、両モデルに共通する最大の魅力です。 それは、やはり「タイムシフトマシン」機能!
地デジチューナーを9基も搭載し、最大6チャンネル分をまるごと録画し続けてくれます(別途、対応USBハードディスクが必要)。
「あ、昨日のあの番組、録画し忘れた!」 「さっきまでやっていたニュース、冒頭が見たかった!」 こんな「見逃し」が一切なくなる、魔法のような機能なんです。
このタイムシフトマシンがあるからこそREGZAを選ぶ、という人も多いですよね。 この機能は55Z875Rでも55Z870Nでも全く同じように使えます。 また、ミニLEDと量子ドット技術による鮮やかな高画質、豊富なネット動画への対応(REGZA OS)といった基本性能も、両モデルとも非常に高いレベルで共通しています。



どちらを選んでも、REGZAのハイエンドモデルならではの素晴らしいテレビ体験ができることは間違いありませんが、より高画質を求めるなら新型の「55Z875R」がおすすめです!
【まとめ】55Z875Rと55Z870N、どっちを選ぶべき?
さて、REGZA 55Z875Rと55Z870Nの違いをじっくりと見てきました。 どちらもタイムシフトマシンを備えた魅力的なミニLEDテレビですが、選ぶポイントは明確になってきたのではないでしょうか。
最後に、それぞれどんな人におすすめかをまとめます。
55Z875R (2025年モデル) がおすすめな方
- 常に最新・最高の画質(レグザエンジンZRα)を体験したい人
- 映像の奥行き感や立体感を何より重視する人
- テレビ本体のスピーカーだけで、より迫力ある音(70W)を楽しみたい人
- ハイエンドなゲーミングPCを接続し、144Hz VRRで遊びたい人
- 価格が高くても、最新モデルという満足感が欲しい人
55Z870N (2024年モデル) がおすすめな方
- 最新モデルにこだわらず、価格を少しでも抑えたい人
- タイムシフトマシン機能をお得に手に入れたい人
- 2024年モデルのZRエンジンや60Wスピーカーの性能でも十分満足できる人
- PS5などの家庭用ゲーム機がメインで、120Hzで十分な人
- 年間の消費電力を少しでも低く抑えたい人
簡単に言えば、55Z875Rは「画質・音質・ゲーム性能を極めた最新フラッグシップ」、55Z870Nは「新モデル登場で価格が下がり、圧倒的コスパを誇る高性能モデル」となります。
もし店頭やネットで価格差を比べてみて、その差額が「新しいエンジン」「10Wの音質アップ」「144Hz対応」の価値に見合うと感じるなら、最新の55Z875Rを選ぶのがおすすめです。 逆に、「その違いなら旧モデルで十分お得!」と感じるなら、55Z870Nは最高の選択肢になります。
どちらを選んでも後悔のない高性能モデルですから、ご自身の使い方や予算に合わせて、じっくり悩んでみてください!













