REGZAのテレビ、特にMini LEDを搭載したモデルは、その鮮やかな映像美で本当に人気がありますよね。 家電量販店で見かけると、そのクリアな画質に思わず足を止めてしまう人も多いのではないでしょうか。
ただ、悩ましいのが新モデルと旧モデルの違いです。2025年最新モデルの「65Z875R」と、2024年モデルの「65Z870N」。 どちらも65インチのMini LED液晶、そしてレグザの代名詞とも言える「タイムシフトマシン」に対応しています。
「去年のモデル(Z870N)がだいぶ安くなってきたけど、性能的に十分なのかな?」 「最新のZ875Rは、価格差に見合うだけの進化があるんだろうか?」 と、店頭やネットでスペック表を見比べながら、なかなか決めきれないという方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、どちらもハイエンドモデルなので、安い買い物ではありません。 せっかくなら納得して選びたいですよね。
編集長この記事では、この2つのモデル「65Z875R」と「65Z870N」の主な違いを、じっくりとわかりやすくチェックしていきます!
REGZA 65Z875Rと65Z870Nの違いを比較!
まずは、主なスペックの違いを表で見てみましょう。 どちらも「タイムシフトマシン」対応で、ゲームに強い「4K 144Hz入力対応」という点は共通しています。 大きな違いは、やはり映像処理の頭脳である「エンジン」と、それによって実現される画質技術、さらに音響システムのパワーにあるようです。
| 項目 | 65Z875R (2025年モデル) | 65Z870N (2024年モデル) |
| 画面サイズ | 65V型 | 65V型 |
| パネル | 4K Mini LED 液晶 | 4K Mini LED 液晶 |
| 映像エンジン | レグザエンジンZRα | レグザエンジンZR |
| 高画質技術 | 広色域量子ドット | 広色域量子ドット |
| 視野角技術 | 広視野角ワイドアングルシート | (記載なし) |
| スピーカー構成 | 7スピーカー | 7スピーカー |
| サウンドシステム | 重低音立体音響システムZ | 重低音立体音響システムZ |
| 音声実用最大出力 | 合計 70W(同時駆動) ・2wayメインスピーカー(15W+15W) ・トップスピーカー(10W+10W) ・ウーファー20W | 60W(同時駆動) ・2Wayメインスピーカー(15W+15W) ・トップトップツィーター(5W+5W) ・ウーファー20W |
| チューナー (タイムシフトマシン) | 地上デジタルx9 | 地上デジタルx9 |
| チューナー (通常録画・視聴) | BS 4K・110度CS 4K x2 地上デジタルx3 BS・110度CSデジタル x3 | BS 4K・110度CS 4K x2 地上デジタルx3 BS・110度CSデジタル x3 |
| ゲーム機能 | 4K 144Hz VRR対応 | 4K 144Hz VRR対応 |
| 定格消費電力 | 348W | 292W |
※チューナー構成はタイムシフトマシン用と視聴・通常録画用を合算しています。
ぱっと見ると似ていますが、エンジンが「ZR」から「ZRα」へ、そして音響システムもパワーアップしているなど、中身はしっかりと進化しているのがわかりますね。 ここからは、特に重要な違いを詳しく見ていきましょう!
【違い1】「映像エンジン」と「広視野角技術」


画質にこだわるなら、ここが一番の注目ポイントです。 映像の美しさを左右する「頭脳」と「パネル技術」が異なります。
- 65Z875R … レグザエンジンZRα、広視野角ワイドアングルシート
- 65Z870N … レグザエンジンZR、(視野角技術 記載なし)
まず、映像処理の頭脳である「映像エンジン」が異なります。 Z870Nが搭載する「ZR」も、2024年モデルのハイエンド機に使われていただけあって、もちろん十分すぎるほど高性能なんです。 しかし、Z875Rが搭載する「ZRα」は、レグザのさらに上位のエンジンなんですよ。
この「ZRα」のすごいところは、AI技術を駆使した「AIナチュラルフォーカステクノロジーPRO」を搭載している点。 これは、AIが映像の構図や被写体をリアルタイムで解析して、例えば人物の肌の質感をなめらかに再現しつつ、背景は自然にぼかすといった、まるで一眼レフカメラで撮ったような立体感のある映像を作り出してくれます。 地デジのドラマや映画も、より深みのある映像で楽しめるようになるんです。
また、普段見ているYouTubeやNetflix、TVerといったネット動画は、画質がまちまちなことも多いですよね。 「ZRα」はそうしたネット動画特有のノイズを抑えつつ、コンテンツに合わせて高精細化する処理も得意としています。
さらに、Z875Rは「広視野角ワイドアングルシート」を採用しています。 液晶テレビは構造上、真正面から見るのが一番キレイで、斜めから見ると少し色が白っぽく見えがちです。 しかし、この技術のおかげで、Z875Rはその弱点をかなり克服しています。 例えば、ダイニングテーブルで食事をしながらテレビを見たり、家族がソファの端と端に座って一緒に見たりするシーンでも、みんながキレイな映像を楽しめるんです。



画質の「絶対的な美しさ」や「立体感」、そして「どこから見てもキレイ」という点を重視するなら、Z875Rが持つアドバンテージは大きいと言えます!
【違い2】音質がよりパワフルに


映像体験には音も欠かせませんよね。詳しいスピーカー仕様を見ると、違いが明確です。
- 65Z875R … 合計 70W (メイン 15W+15W、トップ 10W+10W、ウーファー 20W)
- 65Z870N … 合計 60W (メイン 15W+15W、トップ 5W+5W、ウーファー 20W)
どちらもスピーカーの数は合計7個で、「重低音立体音響システムZ」を搭載している点は共通です。 さらに、基本的な音を出す「2wayメインスピーカー」(15W+15W) と、迫力ある重低音を担う「ウーファー」(20W) の出力は、なんと全く同じなんです。 つまり、基本的な音の迫力やクリアさの土台は、両モデルとも非常にハイレベルだということですね。
では、どこが違うのかというと、上向きの「トップスピーカー(ツィーター)」の出力です。 Z870Nが 5W+5W なのに対し、Z875Rは 10W+10W と倍増しています。 これがそのまま、総合出力 60W と 70W の差につながっているんですね。
この「トップスピーカー」は、Dolby Atmosなどの立体音響を楽しむときに、音が上から降ってくるような感覚を生み出すための重要なパーツです。 この出力が倍になっているということは、Z875Rのほうが、よりパワフルに上方向への音を出すことができ、映画の雨のシーンや飛行機の通過音などの臨場感が格段にアップする、ということです。
テレビ単体で、できるだけ迫力のある立体音響を楽しみたい、という方には、この10Wの出力差はかなり魅力的なポイントになるはずです!
【違い3】消費電力の違いもチェック
スペック表をよく見ると、消費電力にも違いがあります。
- 65Z875R … 定格消費電力 348W
- 65Z870N … 定格消費電力 292W
最新モデルのZ875Rのほうが、定格消費電力が約50W高くなっています。 これはおそらく、より高度な映像処理を行う「ZRα」エンジンや、バックライトの制御、そしてパワーアップしたスピーカー出力など、性能が上がったことによるものだと考えられます。
もちろん、これは常に最大の電力を消費するというわけではなく、あくまで目安の数値です。 とはいえ、毎日長時間テレビを見るご家庭だと、年間の電気代に少し差が出てくる可能性はあります。 性能アップのためのトレードオフではありますが、エコ性能を少しでも気にする方は、この違いも頭の片隅に置いておくと良いかもしれませんね!
共通点もチェック!全録とゲーム機能はどちらも優秀
違いばかり注目してきましたが、実は大事な基本機能はどちらもハイレベルで共通しています。 ここが「Z870Nでも十分かも?」と思える理由でもあります。
- Mini LED バックライト搭載
- タイムシフトマシン(地デジ全録)対応
- 4K 144Hz VRR対応(ゲーム機能)
どちらのモデルも、細かいエリアごとにバックライトを制御できる「Mini LED」を搭載しているので、液晶テレビでありながら、有機ELに迫るような引き締まった黒と高いコントラストを実現しています。 これは大きな魅力ですよね。
そして、レグザといえば「タイムシフトマシン」! 地デジ放送を最大9チャンネル分、まるごと録画できる機能も、両モデルしっかり対応しています(別途、タイムシフトマシン対応のUSBハードディスクが必要です)。 「昨日のあのドラマ、録画し忘れた!」「さっきニュースでやってた話題、もう一度見たい」といったことが、すべて過去の番組表からさかのぼって見られるのは、一度体験すると戻れない便利さです。
さらに、PS5や高性能なゲーミングPCを接続する人にとって重要な「4K 144Hz VRR」にも両モデル対応しています。 VRR(可変リフレッシュレート)に対応していると、ゲームの動きに合わせてテレビの描画タイミングを調整してくれるので、映像のカクつきやズレ(ティアリング)を防いでくれるんです。 高精細でなめらかな映像でゲームをプレイできるので、ゲーミングモニターとしても本当に優秀です。



基本的な画質の良さ、全録の利便性、ゲーム性能。これらが目当てなら、Z870Nでも満足できる可能性は高いと言えますね!
【まとめ】65Z875Rと65Z870N どっちを選ぶべき?
ここまで見てきた違いを踏まえて、どちらがどんな人におすすめかをまとめます。
65Z875R (2025年モデル) がおすすめな方!
- とにかく最新・最高の画質を求めたい人
- AIによる高画質化技術(ZRα)の立体感やネット動画のキレイさに魅力を感じる人
- リビングで斜めから見る機会が多い人 (広視野角)
- テレビ内蔵スピーカーの音質を重視し、よりパワフルな立体音響を求める人
65Z870N (2024年モデル) がおすすめな方!
- Mini LEDのキレイな画質やタイムシフトマシンは絶対に欲しい人
- ゲーム(4K 144Hz)も本格的に楽しみたい人
- 最新モデルにはこだわらず、価格を抑えて高機能モデルを手に入れたい人
- 型落ちになってもコスパを重視したい人
- 音はサウンドバーなどで別途強化する予定の人
簡単に言えば、Z875Rは「画質と音質(特に立体音響)、視野角をさらに追求した最新フラッグシップ」、Z870Nは「主要機能を押さえた、1年前のハイエンド高コスパモデル」という位置づけです。
選ぶポイントは、やはり「ZRαエンジン」「広視野角」「トップスピーカーのパワー」の3点に、価格差分の価値を感じるかどうか、ですね。
もし両者の価格差があまりない状況なら、迷わず最新のZ875Rを選ぶのがおすすめです。 逆に、価格差が数万円以上開いている場合、Z870Nは非常に魅力的な選択肢になります。Z870Nを選んで、浮いた予算で高性能なサウンドバーを買い足す、というのもとても賢い選択だと思いますよ!



ぜひ、ご自身の使い方と予算を照らし合わせて、ベストな一台を選んでみてください!











